考え方の派閥
私の家は4人家族(両親と姉と私)なんですが、なんとなく派閥みたいなもんがあるなあと感じます。簡単に分けると母派、父派ですね。
ちなみに私が母派で姉が父派です。
別に派閥にしたがってどつきあいの抗争を繰り広げるとかはないですし、絵を描く趣味があり哲学もどきを嗜む父と意見が合うことも多いです。根本的な所は割と父に似てると思ってるほどで、そんなに深刻な溝があるわけではないんですが…どうしても理解しあえないなあと感じる所があるのも事実。
それは主に台所で繰り広げられる炊事洗濯に関する考え方です。
父と姉はけっこう理想を追い求めるタイプでして、朝起きて急に「玄米食べたいからそれ用の炊飯器買おう」とか言い出します。
それに対して私と母は「寝言いうんじゃねえ」と真向から反対する側です。反対する理由がだいたい「どこに置くのか」「炊く時の蒸気や音、匂いを考えろ」「続ける気はあるのか」という感じです。
感覚のちがい
姉なんかはけっこう周りが見えないタイプなんですが、なまじ一人暮らしを経験したおかげでそれに拍車がかかっちゃってるんですね。なので姉と私、母の部屋兼寝室でご飯炊こうとか普通に言います。
それが母の機嫌をめっちゃくっちゃ悪くするので、私はなんとかそれを別の方法にしてくれと説得するんですがこれがまためんどくさいです。
一回「分かった」て納得したと思ったら「やっぱり置ける思うねん」とまた部屋に炊飯器置こうとするのでリアルに「お前は何を言っているんだ」状態です。
よく「理想のお部屋」みたいなコーディネートが雑誌で特集されたりしますが、姉はそれをすぐ実践したがるタイプと言えます。
そして私と母は「すぐそばでわけの分からんことをするな」と反対する訳です。一人部屋とかならいいんですが三人共同ですからね。かなわんわ。
まあいちばんかなわんのは母の機嫌がめっちゃ悪くなってこっちに当たってくるということなんですが…昔から母のグチと文句に付き合わざるをえない立場にいるので、なるべくそういう事態は避けたいです。
母自身もかなりひねくれてるというか、好き嫌いが多く我が道を行く所があるのでそれと姉のマイペースっぷりがぶつかるとほんとに勘弁してくれと思います。
あと、我が家はなんというか衛生面を気にしない節があります。
まあトイレは使う度に流しますが、お風呂は追い焚きで一週間ぐらい乗り切りタオルも何度も拭いてから洗濯するという感じです。
それを姉はめっちゃ嫌うんですね。生まれた時からこんな調子の家にいる割に、生ごみネットや排水口のくず取り網を素手で触れんとか言います。
なのでお風呂も追い焚きした湯船には絶対浸かりませんし、タオルもほか三人に比べると山のように出します。それがまた母の機嫌を損ねるわけでして…。
実際姉が一人暮らししてる間はひと月の水道代が半分で済むという驚きの事実。どういうことなの。
こんな調子なので母は「庶民のお嬢様かこいつは」と毎日ブリブリ怒ってる次第です。父はこういう姉に呆れることも多いんですが、元がきれい好きなのでどっちかっっちゅうと姉に同意することも多いんですね。
それがまた派閥の対立につながってしまうわけです。
使い勝手vs見栄え&手間への意識
また、台所の使い方に関してもえらい対立があります。
姉と父は先述したように理想を追い求めるタイプなので、台所も整理整頓してなきゃやだ!というタイプです。まあ分からんでもないんですが。
しかし家にいる時間や台所でやる事が多いのは私と母だったりします。私は主に洗い物で、母が料理ですね。
なので私達は使い勝手を重視していて「塩はここに置いとくとすぐ取れる」「油はここ」というように手が届く所にによく使う調味料を置いたりします。
洗い物に関しても、お皿についた汚れは落としてから洗い桶に入れるとかコップはこう出すとか、なるだけ洗いやすいようにしています。
しかし父と姉がひとたび台所に入ると、調味料は全部しまいこんでしまうわ料理した後はやりっぱなしで汚いわ食器の出し方も汚れたままで上からどんどん積み上げていくわでもうメタクソなんですね。
バターナイフとかマーガリンついたまま放り込んであることも少なくありません。
それを目の当たりにして私と母がブチ切れるというのがもうずっと続いている感じです。
父と姉の最大の難点としては「めんどくさいことはやらない」というものです。なので料理は好きだから(時間ある時は)やるけど、洗い物とか後始末はめんどくさいからやらないという感じです。
まあ洗い物はしてもいいけど、出し方を考えろと言うと「細かい」「めんどくさい」とまともに取り合ってもらえないという感じです。しばいたろか。
父に至っては「それは下働きの仕事」とか言い出すのでもう。冗談にも言っていいやつと悪いやつがあってやな。
なんちゅうか、私と母は「現実見ろや」っちゅう感じなんでしょうかね。
理想追いかけるなら一人暮らしでもしてくれというのが本音です。しかし姉は一人暮らしが原因で自律神経失調症になってしまった為、姉妹ともども一人暮らし禁止令が出ています。正味なんでわし巻き添えくってんの状態ですがもう諦めました。
理想と現実どちらを取るか
今の暮らしで十分生きていけるからいいじゃんという母派と、どうせならもっと好きにやっていきたいと色々やる父派はなかなか理解し合えません。
母は「生活に余裕ないなら子供つくるな」とかサラッというぐらいにはシビアな所があるので、うちみたいな貧乏気味の家でそういう理想追っかけられるとすんごいイライラするんだろうなあと思います。
それに加え、私も母も趣味以外にあまり熱心になることがないというのが現実を優先する理由な気がします。今のままでいいもんをわざわざこねくり回すなということです。
しかしなんちゅうか20数年もこの調子が続いている我が家ですが、なんだかんだで離婚や決定的な仲違いもせず暮らしています。
むしろ傍から見ると「仲の良い家族」だそうです。休みの日とか家族全員で買い物行ったり外でご飯食べたりしてるからでしょうか。それぞれの誕生日にはケーキ買ってきて全員で囲んで食べてるのもそう言われる理由のようです。
なんちゅうか、不思議ですね。