はじまりから終わり
鷹倉 間(たかくら けん)と鷹倉 匠子(たかくら たくみこ)
世界を巡って最後は本来の姿にもどって終わる。
オリジナル漫画を描いてると「あの世界にいたキャラはこっちではこんな感じ」と使い回しみたいなことをすることがあります。
キャラ作る時はだいたい名前がダジャレなので結構ネタが考えやすいですね。
この夫婦はまずはじめに旦那(間)が生まれてあとから嫁さんを考えたんですが、鷹を選んだのはそれより前に生まれた富美男さんが関係しています。
「富」だから富士山で、それに合わせると鷹と茄子ということで富美男さんの仕事仲間として生まれたのがタカさんと与一です。
その時点ではタカさんと与一という名前がついたキャラというだけで、嫁さんも苗字もありませんでした。
だんだんネタが固まってきて俳優の方から名前を拝借したりと更にダジャレを重ねたら最終的に富美男さんとタカさんと与一の本名が決まり
・鷹倉 間(たかくら けん)
・梅津 富美男(うめざわ とみお)
・生子野 与一(なすの よいち)
という三人の便利屋さんになった訳です。結構あぶなっかしいネーミングセンスな気はします。というか富美男さんは変換で字面が気に入ったやつを採用したんですがまさか丸々同じとは思いませんでした。
ちなみに便利屋さんの三人組はこんな感じです。
左から富美男さん、タカさん、与一になります。
まあ便利屋はそこそこに夫婦に戻るとして。
タカさん嫁さんいそうということで鷹の嫁なら匠だろうとなりました。つまり鷹匠ですね。なので匠子という名前ですが呼び名は「お匠(おじょう)」です。
それでこの夫婦が鷹匠をイメージしたものに固まりました。
あと、タカさんの名前である「間」は単純に字面が気に入ったから選んだんですが、それだと物足りないということでそこにもネタをつけることにしました。
その時に「鳶が鷹を生む」ということわざにちなんで「鷹と鳶の間の子」という意味をもたせました。このネタに関しては漫画ハックさんに投稿した「生まれたヒナは」という作品で扱ってます。
まあそんな感じで鷹匠夫婦のネタが固まったんですが、そこからふと「タカじゃなくてトンビだったらどんな感じなんだろう」と思いました。
なので、「めおと漫才」から「8時」という創作世界に今度はトンビとしてのキャラを描いてみたのが真ん中です。
この時の名前は鳶 由貴(とんび よしたか)で、嫁さんは鳶タクミちゃんになります。
トンビ夫婦はできたてホヤホヤなのでまだそんなに深いネタはありません。
ただ、めおと漫才での「鷹匠夫婦」が理想とした生活だろうなあと思っています。後述する本来の姿とは別の、ふたりとも人間として生きるならこんな平和な世界に生きたかったという二人の希望というか。
鷹匠夫婦は旦那がタカを名乗り嫁が匠を名乗るけど結局は旦那が鳥のまね事をしてるに過ぎないという感じです。
で、一番左端は「神のしるし」という手ブロでやってる企画の世界にいる夫婦です。
この世界で夫婦がついにほんとの鷹匠になりました。
なので、神のしるしでの姿が「本来の夫婦の姿」であるとして、この世界が夫婦がキャラとして生きる最後の舞台になるんだろうなと思ったんです。
やっと本来の姿に戻れたから世界を巡る必要はなくなったという感じでしょうか。
…っちゅう感じのことを考えながら描いた作品が「はじまりから終わり」です。